1. 検定
  2.  

    以上で観測の善し悪しが推定できたとしてもなお問題がある。 つまり、観測が非常に悪いときにはその観測は、残差の数値をみてすぐ分かるが、 一般にはきわどくて捨てるべき観測かどうかの判断に迷う。 それで推測統計学での検定( test )を行う。検定にもいろいろあるが、 Trimnet plus ではA.Pope 1971 )の始めた統計検定である 検定を行う。

    次の統計量を観測ごとに計算する。

    ここで

    番目の観測の残差の絶対値

    :観測の残差の共分散行列の対角要素の番目にある分散の平方根

    上の定義は変形して

    ここで

    :事前基準分散の平方根

    :事後基準分散の平方根

    番目の観測の分散の平方根

    番目の観測の残差

    :観測の総数

    :観測の自由度

    大きい網では

    表より限界値(critical valueとに応じて定め、これと実際に計算されるとを比較して

    ならば観測を捨てるかどうかする。