WGS84は、GPSによる測量が準拠している基準座標系として測量関係者にとってもなじみ深いものになっている。しかしながら、その歴史と維持管理の状況・より適切な基準座標系への更新については、あまり知られていない。ここでは、主として、米国の国防地図局(Defense Mapping AgencyDMA)の職員であるStefan MalysJames Slaterとが共同執筆した

Stefan Malys and James Slater ; Maintenance and Enhancement of the World Geodetic System 1984 , Proc.of ION GPS-94,1994,17-24.

に立脚しつつ、それに他の情報も加えて、WGS84の歴史と1994年に更新されたバージョンであるWGS84G730)について解説する。