1. 広域GPS 網における地球潮汐の影響

 

MSTAT の追跡管制ステーションとして、米国ハワイと豪州に評定局が設けられるが、その位置を GPS によって決定するには IGS 点を含む広域 GPS 網を設定し観測を行い網平均する必要がある。

IGS 点では最新の ITRF 系の座標値が3成分とも数mmの精度で与えられ、その GPS 観測値も容易に収集できて、広域網をつくるのに大変便利である。

このような網は時に5000kmをも超えるような超長距離
GPS 基線を含み、このような場合には、基線値に対する地球潮汐の影響が一つの大きな問題である。

まず、

James Sinko,A compact earth tide algorithm for WADGPS,Proc.ION GPS-95,1995,35-44

によって問題を概観しよう。

GPS 観測に際して今なお残っている大きな問題の一つが地球潮汐の問題である。

固体地球の潮汐に関しては垂直方向で時に変位が30cmにもなることはよく知られてきたことであるが、水平方向でも数cmの変位になる。

これは基線が短いときには効かないが、
Wide Area Differential GPS のようなときに効く。

DGPS をリアルタイムで使うときなどコンパクトで早く走るアルゴリズムが必要である。

数値計算に使える文献としては
Bartels(1957) がある。

コンピュンターによる数値計算には
Longman(1959) がよい。

この方法を水平方向にも使えるようにした
Pollacks(1973) もつかって、新しいアルゴリズムを開発しそれを論文中に与えた。

 

 

図1.3300km離れた2点(シヤリマールとメンローパーク)での地球潮汐変化の例

 

 

図2.シヤリマールとメンローパークでの地球潮汐東西成分

 

 

図3.シヤリマールとメンローパークでの地球潮汐南北成分