以上のような概念が必要となった背景には重力の地球潮汐補正に関連して複雑な経過があるが、現在では1983年の国際測地学協会の決議として、ゼロジオイドやゼロ地殻が妥当である、となっている。
非潮汐ジオイドや非潮汐地殻ではすべての地球潮汐を除去するので、時間変化しない永久潮汐を含む地球は求まらない。
平均ジオイドは時間変化する潮汐を含むのでそういうジオイドもジオイドとして適切ではない訳である。
GPS
観測でなすべき事は、文献で言えば McCarthy(1992) の式(8 a,b )で与えられている補正であって、これでゼロ地殻がもとまる。このような補正は
ITRF でも GPS でも同じくそうしなくてはならない。とりわけ楕円体高の決定では観測結果をゼロ地殻の場合に化成しないと大変なことになる。
水準測量と
GPS とからジオイドを求めるときにも大切な補正である。
図4.いろいろなジオイドと地殻の比較
追記
今の所この地球潮汐について、マニュアルに、どういう式で計算したかを明記している入手しやすいソフトはBernese Ver.4.0 である。