偏平率の逆数1/f=298.257222101
地球重力ポテンシャル
赤道における正規重力
などを導いたものである。それで地球潮汐を全く考えないときの、地球楕円体2000の長半径aと地球楕円体1980の長半径a との差、また地球楕円体2000の短半径bと地球楕円体1980の短半径bとの差は、それぞれ
a-a =-0.428m
b-b =-0.394m
となる。地球は小さくなったのである。偏平率を計算してみると
であるから、地球はより丸くなったことになる。
5.まとめ
新しい世界座標系2000は、四つの測地定数をまず選定し、これより物理測地学の理論に基づいて、Somighiliana-Pizzetti水準楕円体の長半径a・短半径bおよび一次偏平率εを計算したものである。
結果は
地球潮汐の影響を全く考えない場合
a=(6378136.572±0.053)m
b=(6356751.920±0.052)m
ε=(521853.580±0.013)m
永久地球潮汐の影響を考えた場合
a=(6378136.602±0.053)m
b=(6356751.860±0.052)m
ε=(521854.674±0.015)m
となった。
今回は がストークス定数の一つとして採用されているのが、特色である。そして始めて長半径を数センチの精度で決定できたのである。このような精度向上は他のパラメーターの精度向上にもよろうが、をストークス定数として採用した意義は大きい。