2.2構造物の監視
カルガリにある塔は、160mの高さで、1968年に建設された。160km/hの風のときに165mmの運動が予想されている。移動局用の受信機は塔の頂上に置き、固定局の受信機は約1km離れたアパートの屋上に置いた。1波の受信機を置いた。
データは、10hzの割合で、15分間にわたり取得した。変形の周波数は数hzと予想されるから、データを集める早さを早くしなくてはならない。当時の風速は、西より60km/hで時には100km/hの時もあった。整数不定項を解くのに3分のデータが必要であった。二重差をとった後の残差は5mm程度であった。図3は1分ごとのデータを示す。
風は西風であったが、塔の運動は南北に近い。これは北と南に生じた渦のためと考えられる。南北の振幅は±15mmで、東西には±5mmであった。