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川崎市では毎年、地盤沈下の調査のため、市内全域にわたる路線(約280km)につき1〜2ヶ月かけて水準測量を行なっている。この際、どうしても各路線ごとの観測時間にずれが生ずる。このため、観測成果をまとめる時に注意を要する。
そこで、水準測量のくり返し実施から地盤沈下を検出する場合、水準点の仮定標高の補正と時間につき1次の変動量を未知数として最小二乗法を適用することが考えられる。
この方法は、速度モデルといわれるもので、時間の元期(epoch)での水準点の高さ(高さの近似値に対する補正値)だけでなく、各水準点の1年間あたりの変動率も未知数として解析する。この時の観測方程式は最小二乗コロケーションの一般観測方程式と同じ式になるので、最小二乗コロケーションの利用が考えられる。最小二乗コロケーションの理論では、補正量をパラメーター、垂直変動率をシグナルという。シグナルとは確率的な量である。この方法を利用する際、シグナルの共分散関数が必要である。